池坊の系図について

池坊というのは京都にある頂法寺というお寺(本堂の屋根が六角形をしているので六角堂という名で古くから親しまれています)のお坊さんの名前です。池のほとりに坊(僧侶の住居)があったため、池坊と呼ばれるようになったそうです。

六角堂は聖徳太子が如意輪観音を安置するために建てたと伝わっています。そして、頂法寺の開山(寺の創始者)は小野妹子であるとされています。

現在の池坊の系図は元文4年(1739)に書かれた『池坊立花正統系図』に基づいています。これを書いた専純が専務(小野妹子)を初代として、三十六世を称しています。この系図を基にすると現在の家元は四十五世となるわけです。

池坊の当主は代々「専」の字を受け継ぎます。

ところで、いけばなに関する事で初めて文献上に表れるのは、池坊専慶という人物です。ですから花の家として池坊を捉えた場合に専慶を元祖とする考えもあります。

慶長5年(1600)に書かれた『百瓶花序』には次のような記述があります。池坊は代々花のことを家業とし、その元祖は専慶であるというような意味です。

名曰池坊累代以立華於瓶裡為家業其元祖専慶

『百瓶花序』慶長5年(1600)

この『百瓶花序』によると当時活躍していた初代専好は十三世となっています。『池坊立花系図』に基づくと初代専好は三十一世となります。