少し専門的な話になります。水仙の葉は右回りに捻れています。そのため、後ろ側の葉が向かって右の方に、前側の葉が向かって左の方に出ます。この性質から一般的には本勝手にふさわしいとされています。
確かに、本勝手で生ける場合は後ろの株(真・副)は素直に扱えます。しかし、手前の株(体)は葉を逆に出さないといけないので苦労します。逆勝手になれば後ろの株の葉を逆に扱うので苦労しますが、手前の株は素直に扱えます。
つまり、本勝手が生けやすく、逆勝手は向いていないということはないのです。逆勝手は直線的で鋭い感じになりやすく、本勝手とは違った味わいがあります。